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こんにちは あおば調剤薬局の高橋です。
今日は、前回に引き続いて茶のしずく石鹸での小麦アレルギーのお話です。 前回、茶のしずく石鹸を製造販売している㈱悠香と、アレルギー情報センターとでは少し考え方が違うことをお話しました。 つまり、 ㈱悠香としては、これまで添加していたアレルギーの原因物質を取り除き、シルク由来成分に切り替えたので、小麦アレルギーは起きず、安心できるという説明。 アレルギー情報センターとしては、このシルク由来成分は今のところ危険報告はないが、使用経験が浅く、安全かどうかは分からない、という意見。 アレルギーという症状を考えるとき、実は今回のような小麦アレルギーは、程度や頻度こそ正確ではないものの、起こり得ること自体は予測できるものでした。 アレルギーを発症するかどうかは、 1、その物質がどの程度アレルギーを起こしやすいか 2、その物質との接触頻度 3、受け手(使用者)のアレルギーの発症しやすさ によって左右されます。 つまり、今回のケースでは 他の石鹸とは違う特徴(泡立ちのよさ)を発揮するために添加していた特有の成分(使用経験の少ない小麦加水分解物)があり、 その泡立ちを味わうために長時間顔に接触させるという習慣を、数ヶ月以上継続した 長時間の石鹸との接触により、顔の皮膚が脱脂され、よりアレルギーを発症しやすくなった(?) 泡が目のまわりの粘膜や鼻の粘膜に触れることでの発症のしやすさ こういった事から、事前に症状の強さや患者数まで予知できる程の正確さはないものの、医学的には(特に肌とアレルギーという観点からは特に)よくない洗顔方法と洗顔料の選び方と言え、このような危険性は予想しえた訳です。 このような危険性を考慮し、薬剤師やお医者さんは、お勧めの石鹸や洗い方のアドバイスを普段から行っている場合が多いです。 珍しい成分や、効果を強調するもの、沢山の成分を配合したもの(単純には、成分の種類が多いほどアレルギーの危険性も増加します)を避けましょうとお話しているのも、そのような理由からです。 今回のケースは非常にセンセーショナルだったので大きく報道され、話題になりましたが、同様のアレルギーの危険性を指摘されているものの、あまり話題にはなっていない市販薬の成分や、サプリメントもあります。 魅力的な商品広告や思い込みに惑わされず、適切な健康管理を行っていきましょう。
こんにちは あおば調剤薬局の高橋です。
今日は、「茶のしずく石鹸」についてのお話です。 当薬局でも数名、この石鹸による被害者と思われる方があり、受診先や今後の対応などについてお話させていただきました。 皆さん、しっかりとした検査や治療を受けられ、その後の法的な対応についても弁護士との受任契約が出来たようです。私も安心しました。 「弁護士に依頼し、製造販売会社と交渉をする」というと、ハードルが高いと躊躇される方もいるようですが、今回のように多数の方が被害を受けた場合には、弁護団が結成されることが多いものです。そうなれば個人で行う場合と比べ、手続きなども随分楽になります。 このあたりでも、当初は大阪が最寄りの弁護団でしたが、その後には兵庫県でも結成され、アクセスもよくなりました。 今回の健康被害については、まだはっきりと分かっていない点も多く、今後の症状の推移についても不明です。製造販売会社と直接交渉して安易に終わらせてしまわず、まずは弁護団に相談することをお勧めします。 ところで、 製造販売元の㈱悠香は、今回の被害を受けて原因物質とされる「加水分解コムギ」の使用を中止し、替わりに「加水分解シルク」を配合することにしました。これについて㈱悠香は次のように発表しています。 小麦にご不安を持たれている方にも安心してお使い頂く為に、(平成22年)12月8日出荷分より、小麦由来成分を除いた商品をお届けさせて頂いております。 泡 の質もさらに追求して、小麦由来成分の替わりにシルク由来の成分を厳選配合しておりますので、よりなめらかな泡洗顔をお楽しみいただけるものと存じます。 おととし12月8日より販売しております茶のしずく石鹸で小麦アレルギーを発症することはございませんので、どうぞ安心してご使用くださいませ 一方で、日本アレルギー学会が運営するアレルギー情報センターがこの「加水分解シルク」について述べる内容は以下のとおりです。㈱悠香とは少しニュアンスが異なります。 現在までのところ、このシルクの成分でアレルギーを発症したという報告はありません。しかし、この加水分解シルクに限らず、どんな成分に対しても一部の人はアレルギーになってしまう可能性があります。アレルギーの患者さんが一人発生してしまったからといって、すぐに“その製品に問題がある”“その製品が危険である”と結論づけることはできません。逆に、現時点で一人も患者さんの報告がなされていないからと言っても、加水分解シルクが石鹸に使用された例は未だ少なく、これからも絶対に安全であるとも言えません。 いかがでしょうか? ㈱悠香とアレルギー情報センター、両者の考え方には少し隔たりがあるようです。 次回この点についてもう少し詳しく、 そして、今回のような健康被害は未然に防げたのかどうかについても、併せてお話したいと思います。
今月4日、厚生労働省は小児用肺炎球菌ワクチン(商品名 プレベナー)やヒブワクチン(商品名 アクトヒブ)
の接種後、乳幼児4人が相次いで死亡したことを発表しました。 現在のところ、接種と死亡との関連や詳細な原因は不明であるものの、念のため上記2種のワクチンの 接種を見合わせることとし、調査を開始するとしています。 現時点では、原因等を予測することはとても難しいことです。 宝塚市と西宮市の例では、いずれも同一ロットの肺炎球菌ワクチンと他のワクチンとの同時接種だったこと から、このロット番号のワクチン使用を避け、肺炎球菌ワクチンと他のワクチンとを同時接種しないようにと の方針の自治体もあったようですが、川崎市と京都市の症例ではロット番号は異なるという矛盾もあります。 個人的には、厚労省が通知する方針の方が望ましいと思います。 今回の4症例の使用ワクチン・ロット番号等の概要について厚労省から発表されています。 http://www.mhlw.go.jp/stf/kinkyu/2r98520000013zrz-att/2r98520000013ztw.pdf (現時点で、3例で使用されているDPTは否定できる根拠がある、ということでしょうか?) また、今回の死亡例・有害事象が上記の4例のみかという問題もあります。 残念なことに、日本の医療界は副作用の拾い上げ等の疫学調査においては、あまり満足に機能している とは言えませんので、今回の件でも詳細な副作用の件数や発生率についてははっきりしない可能性も 否定できません。 接種された方、今後接種を考慮している方は、かかりつけの医師や薬剤師に相談され、今後の方針に ついて話し合うことをお勧めします。 (以下は3月7日の追記です) 厚労省より、今回のワクチン接種の一時見合わせについてQ&Aが発表されています。 http://www.mhlw.go.jp/stf/kinkyu/2r98520000013zrz-att/2r9852000001402a.pdf ※ 上記で指摘していたDPTワクチンの危険性については、今回の2種のワクチンと比べて多くの接種実績 があるため、接種の見合わせをしていないとのコメントでした。 (以下3月9日の追記です) 厚労省は7日、ヒブワクチンとBCGワクチンを同時接種した男児の死亡が5日に報告されたと発表しました。 宮城県の生後6ヶ月未満の男児で、今年2月4日に接種し、2日後に死亡したとのことです。 一方で、8日には接種と死亡との因果関係について検討する専門家会議が実施され、 「現時点では接種と死亡との明確な因果関係は認められない」 との意見をまとめましたが、今回の症例の詳細な内容や同時接種での安全性に関するデータが必要との 意見が多くあったことから、両ワクチンの接種の再開については引き続き検討を続けることになりました。 当日の会議のとりまとめについてはこちら http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r985200000146lh-img/2r985200000146my.pdf (以下3月11日の追記です) 厚労省は10日、ヒブワクチンとDPTを同時接種した男児の死亡が9日に報告されたと発表しました。 熊本市の生後7ヶ月の男児で、2月15日に接種、その後異状等なかったものの7日後に急死したとのこと です。 乳幼児へのワクチン接種後の死亡が判明したのは6例目です。 一方、今回の被疑薬のひとつであるヒブワクチン「アクトヒブ」に異物が混入していたことが判明し、10日 から自主回収を開始したとの報道がありました。 販売元の第一三共によると、今月の初めころ医療機関から異物の混入の指摘が相次ぎ、調査したところ 樹脂の混入が見つかったことから、同じ工程で製造された130万本について自主回収を始めたとのこと。 今回の自主回収の対象には、死亡例のうち3例で使用されたワクチンの製造番号も含まれています。 同社は、今回の症例との関連について 「現時点では異物の混入によって健康被害や死亡例が出るとは考えにくいが、引き続き調査する。」 としています。 (最後の追記です) 厚労省は、専門家等による検討の結果、現時点において死亡例とワクチン接種との直接的で明確な因果 関係がないという結論を下しました。(異物混入についても、副反応の原因とはなっても死亡原因には なりえないとのコメント) 4月1日より接種は再開され、同時接種については担当医と保護者との同意の下実施することとしています。 厚労省は3月24日付報道発表資料において、 「小児用肺炎球菌ワクチンとヒブワクチンの接種事業の副反応報告は、報告者からワクチン接種との 「関連なし」「評価不能」の場合でも有害事象を報告することを明示しているなど従来の副反応報告制度 よりも、ワクチンとの因果関係が無い場合でも実質的に広く報告を求めるしくみとなっている。」 としています。しかしその一方で、 「死亡や重篤な有害事象とワクチンの関連性の検証のためには、関係者の協力を得て、今後、積極的 疫学調査を行う仕組みを構築すべきである」 とも述べています。 冒頭でも書きましたが、この国の副作用の拾い上げと評価に関する制度設計は、十分とは言えません。 (今回の死亡例の報告においても、死亡翌日の報告から報告まで1ヶ月近くかかっているものもあります) さらに言えば、「積極的疫学調査を行う仕組みを構築すべき」といった内容の提言も、これが初めてでは ありません。 医療では、多様なステークホルダーが存在し、非常に複雑な利害関係があります。さらには専門的で高度 な医療知識が絡んでくることから、一般にも分かりにくい、密室の議論になりがちともいわれます。 だからといって、患者利益よりも各々の利益や権限を優先してよいことにはならないはずです。
この度、厚労省などが行った調査から、
米飯を多く食べる習慣のある女性は、あまり食べない女性と比べ、糖尿病にかかりやすい ということが明らかになったと発表され、今日付けの新聞等で報道されました。 男性においては、同様の傾向は認められたものの、統計学的に差があるとまではいえない結果でした。 また、この糖尿病の危険性の増加は、筋肉労働や激しいスポーツをする人では認められず、米飯に雑穀を 混ぜることでも、このリスクは減ることが確認されました。 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101112-00000036-mai-soci 今回の調査の結果は、多くの医療者の予想とほぼ一致しているという点で、目新しいものではないのですが、 実際に日本人のしっかりとした調査研究で、ちゃんとこのような結果が出たという点で評価できると思います。 現在のところ、一般的な糖尿病は、遺伝的な素因が存在する上に、食事・運動等の生活習慣が加わることで 徐々に発症するものとされていて、糖尿病と診断される前段階は、実は思ったよりも長いのではないかと最近 は指摘されるようになっています。 この糖尿病の前段階で適切な食生活の工夫をすることは、2つの点で、とても大切です。 ひとつは、適切な工夫をすることで糖尿病の発症を予防したり、遅らせることが出来る点 もうひとつは、糖尿病の前段階でも進行するといわれる、心筋梗塞や脳梗塞を予防する点 です。 糖尿病の発症予防、予備軍の段階での管理は、非常に大切です。 巷には、色々な情報や商品があふれていますが、本当に効果のあるものはとても少ないのが現状です。 健診などで糖尿病の傾向が認められた方、肉親に糖尿病にかかった人がある方は、遠慮なく相談していただ ければと思います。
こんにちは。あおば調剤薬局 タカハシです。
10月20日は、世界骨粗しょう症デーです。 …ということで、今回は骨粗しょう症のお話です。 骨粗しょう症とは、骨がもろくなり骨折しやすくなる病気で、70歳代の女性では約半数が骨粗しょう症にかかっているといわれています。 太ももの付け根(大腿骨頚部)の骨折では、寝たきりの原因となることが多いですし、脊椎の骨折では慢性的な痛みや、内臓の機能が圧迫により低下します。 しかも、骨の強度が低下し、日常生活で骨折を起こすような状態になってしまうと、その後も骨折が続く可能性が強く、生活の質は大きく低下します。 骨粗しょう症は、多くの方にとって関心のある病気ですから、新聞やテレビの広告を見ると、カルシウムや健康食品が多く売られていて、魅力的なセールストークが書いてあります。 しかし、たくさんカルシウムを摂っていれば、骨粗しょう症を予防できるかといえば、まったくそんなことはありません。 若いうちに骨量を高め、将来的に骨粗しょう症にかからないようにするという意味ではある程度有効ですが、 閉経前後の、骨粗しょう症予防の観点からは非常に大切な時期に、カルシウムを過信し、たくさん摂っているからと安心するのは、非常に危険です。 某健康食品も、有効性を主張して広告を出していますが、この成分自体は有効性・安全性についてデータが十分ではないとされており、注意が必要です。 信頼できる医療者(かかりつけの医師や薬剤師)に、ぜひ相談していただきたいと思います。 日本では、高齢化に伴い骨粗しょう症も増加しています。 しかし北欧やカナダでは、高齢化が進んでいるにも関わらず、骨粗しょう症による骨折は減少していて、これは骨粗しょう症の正しい知識と治療法の啓蒙によるものとされています。 日本でも、骨粗しょう症は予防できるはずです。 近年は、薬剤師もノルマに縛られ、専門知識をセールストークのために使い、患者利益は二の次になることもあるようです。世の中全体が、そのような風潮になってきているのかもしれませんが… この薬局では、薬剤師として適切な医療を提供することを最優先とし、誠実に仕事にしたいと思っています。
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by aoba-miki 薬剤師 : 高橋 秀和 卒業後、総合病院の薬剤部、調剤薬局、厚労省勤務の後、平成18年より当薬局を開局しています。 所属団体・学会など 日本薬剤師会 日本骨粗鬆症学会 日本糖尿病協会 日本アレルギー学会 開局時間 午前9:00~午後8:00 (木・土 ~午後2:00) *日曜・祝祭日は休み カテゴリ
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